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ホテルのエアコンの低い唸りが、部屋の静けさを際立たせている。
枕元に置いたスマホの画面が、まだ彼女からのLINEを照らしてる。未読のまま、画面が暗くなるのを眺めてる。ベッドのシーツが、さっきまでの熱を保ったまま、俺の背中にふわりと沈み込む。
右手を上げた。指先が、まだ彼女の肌の感触を覚えてる。
今から三時間前——いや、もっと前に戻る。マッチングアプリのプロフィール写真を撮ってた頃。あの時、知りたかったんだ。「盛れる撮り方テクニック」で検索しまくって、見つけた45度アングルと自然光。そこから始まった、信じられない夜の話を、今、汗だくのまま書く。
改札前でスマホを構えた時、彼女が「写真より可愛い」と言った
俺、28歳、都内のIT系で働いてる。容姿は自己評価で68点くらい。身長172、普通体型。彼女と別れて半年、渇きに耐えかねて始めたのがPairs。
最初は適当な自撮りで登録したら、いいねが全然来なかった。そこで必死で調べたのが、マッチングアプリ プロフィール写真 盛れる 撮り方テクニック。窓際の自然光で、スマホを顔の少し上から45度。片方の髪を耳にかけて、鎖骨を見せる。あと、背景はボケさせすぎず、生活感を残す。それで撮り直した一枚目が、なんか違った。
マッチ数が三倍になった。
その中の一人が、さやかさんだった。
27歳、広告代理店勤務。プロフ写真は白いブラウスで、窓際の光を浴びて笑ってる。清潔感がありすぎて、逆に怪しんでた。「こんな清楚系、本物か?」って。でも、メッセージの返信が早くて、しかも文体が違った。「笑」じゃなくて「w」混じりの、なんか男っぽい感じ。
「マッチングアプリ、プロフ写真の盛り方、調べました?w」
「バレたか。45度アングルと自然光で頑張った」
「いい感じですよ。実物と乖離してなければ、って」
(挑戦的だ、この女)
三往復目で、LINE交換。声を聞いたのは電話した時。低めで、少し掠れてる。首筋に直接かかってくるような声で、下腹部が熱くなった。
ニューハーフLOVER
10月の金曜、恵比寿のダイニングバーで待ち合わせ
19時、駅の改札前。俺は45度アングルで鍛えた自信を持って立ってた。スーツのジャケット、ちょっとオーバーサイズ気味に着こなして、肩のラインを少し崩すテクニックも実践した。
改札から出てきた女を見て、心臓が止まりかけた。
身長158くらい。黒髪のセミロングをゆるく巻いてて、グレーのニットワンピが身体のラインを拾ってる。鎖骨がきれいに浮いてて、ウエストの細さと胸の膨らみの対比がえぐい。写真より、ずっと生々しくて、生きてて、色気があった。
「写真よりかっこいいじゃないですか。盛れてる、でも自然」
最初の一声。俺の45度アングルと、彼女の「実物確認」が、すでに何かを始めてた。
ダイニングバーのカウンター。2杯目のモヒートが来た頃、彼女は前かがみになってメニューを見せてきた。鎖骨のラインが深くて、ニットの谷間に視線が吸い込まれる。シャンプーの匂い。柑橘系に、甘いバニラが混ざって、首筋に鼻先が近づきそうになった。
「私、鎖骨触られるの、弱いんですよね」
突然の告白。顔が上がらない。喉が鳴った。
(伏線か?これ)
「チー牛でもオフパコできた」 出会い系マッチングサイト
終電の話をした時、彼女の足が俺の足に触れた
23時過ぎ。最後のオーダーを済ませて、空気が変わった。
「終電、もうないな」
「ですね。……近くに、ホテルありますよね」
目が合った。彼女の足先が、テーブルの下で俺のスラックスの脛に触れた。布越しに、爪先の温度が伝わった。ひやっとして、すぐに熱くなった。
会計を済ませて、外に出る。10月の夜風が、酔った頬を冷やす。道を歩く間、手は繋いでない。でも、肩がぶつかる。半径30センチの世界に、彼女の体温と香水の匂いが充満してる。呼吸が浅くなる。彼女の吐息に合わせて、俺の呼吸も乱れた。
ラブホテルのフロント。彼女が身分証を出す時の横顔。照明が照らす睫毛の長さ。受け取ったカードキーを握る手が、震えてる。エレベーター。鏡に映る二人。口紅を直す彼女の唇。ぺたり、と音を立てて閉じる。
部屋のドアが閉まった——ここから先は戻れない
ガチャリ、という音。
間接照明が自動で点いて、白いベッドが浮かび上がる。彼女はカバンの上に置いたスマホを見て、画面を暗くした。
「……シャワー、先に浴びます?」
声が少し裏返ってる。緊張してる。俺も同じ。腹筋に力が入る。ズボンの中が窮屈になってきてる。
座る。ベッドの端。間に50センチの空間。空調の低い唸り。外の車の音。隣の部屋の、かすかな声。
目が合う。彼女が、すごくゆっくり、唇を舐めた。
終わった。俺の理性が。
手が伸びてた。彼女の首筋に。鎖骨に。あの時、バーで見せてくれたラインに。指先が触れた瞬間、彼女が小さく息を漏らした。甘い、熱い吐息が、俺の耳朶にかかった。
「ん……」
その声で、理性のタガが外れた。
ニットの裾を捲り上げた時、予想外の黒が覗いた
キスをした。唇の感触。柔らかくて、少し乾いてて、でもすぐに濡れた。カクテルの残りの甘さが舌の上に残ってる。彼女の舌が入ってきて、絡みつく。
背中に手を回した。ブラのホックの位置を探る。片手で外す。慣れた手つきじゃなくて、ぎこちない。彼女が笑った。
「……焦んないで」
ニットの裾を、ゆっくり捲り上げる。白い腹。くびれた腰。そして——ブラを外した瞬間、息が止まった。
服の上から想像してたより、大きかった。
手のひらで覆いきれない。柔らかくて、重みがあって、指の間からこぼれる弾力。乳首は桜色で、小さく硬くなってた。息を呑んだ。
「……見すぎ」
恥ずかしがる彼女の耳たぶを噛んだ。甘い声が漏れる。首筋に顔を埋めたら、シャンプーの匂いの下に、彼女の肌の匂い。雌の匂いが混ざってて、頭がくらくらした。
スカートのジッパーを下ろす。黒いレースの下着。Tバック。マッチングアプリの初回で選んできた、ということに気づいて、血が下に集まる感覚。我慢汁が滲んでた。
太ももの内側が、絹みたいに滑らかで
ベッドに押し倒した。彼女が上になる形で。ニットは脱がせた。スカートも。黒いレースだけになった身体。白い肌に、黒い布地の対比。目のスキャンが止まらない。胸→腹→腰→脚→そして、布の上からでも分かる膨らみ。
キスしながら、手を這わせる。鎖骨→胸→脇腹→腰→太もも。内側に滑り込ませる。彼女が、びくっと反応した。太ももが閉じかけて、すぐに開いた。
「だめ、そこ……」
無視して、指を這わせる。絹みたいに滑らかで、少しひんやりしてた太ももの内側。温度が上がってく。手触りが変わる。濡れてる。
下着の上から、そこに触れた。
「……やば」
驚いた。もうこんなに、濡れてた。布越しに、熱さが伝わってくる。彼女の腰が、小さく動いた。求めてる。
下着を脱がせる。黒いレースが、足首まで下りて、床に落ちた。
初めて見た。彼女のそこ。薄い色で、小さく蕾みたいなのが、もう腫れてる。指で触れると、くちゅ、という音。
くちゅ…くちゅ…
水音が、部屋に響いた。
舌の上に感じた、微かな塩味
俺は、彼女の胸に顔を埋めた。乳首を舐める。舌で転がす。吸い上げる。
「あっ……そこ、すごい……」
彼女の手が、俺の髪を掴む。痛いくらい。下へ移動。おへそ。内腿。そして、そこに顔を埋めた。
匂い。濃厚な、彼女の匂い。頭が狂いそうになる。舌を出して、舐めた。
「んあっ……!」
背中が跳ねた。彼女の脚が、俺の肩に絡みつく。舌の上に、微かな塩味。舐めるたびに、彼女の声が上がる。最初は我慢してたのが、もう止まらなくなってる。シーツを掴む手。足の指が丸まる。
指を入れた。一本目。きつい。締め付けられる。指先に脈が伝わってる。彼女の心臓の音。
「もう……いい……お願い……」
切迫した声。焦らしが限界に達した。
中に入った瞬間、頭が溶けた
ゴムを取り出す。袋を開ける音。ガサッ、ピリッ。
彼女が、自分からパンツを下ろしてくれた。勃起が、ぴょんと跳ねる。彼女が見てる。目が、熱い。
ベッドに横たわる彼女の脚を開く。腰を合わせる。先端が、彼女の入口に触れる。
熱い。溶けるような熱さ。
少しずつ。押し込む。抵抗がある。きつい。奥に行くほど、温度が上がる。吸い込まれるような感覚。
「……入ってる」
最奥まで入れた瞬間、彼女が大きく息を吸った。目が潤んでる。手が、俺の背中に回って、爪を立ててくる。痛みが、快感に変わる。
最初は動けない。ぎゅっと締め付けられてて、動くとすぐに限界が来そうだから。深呼吸する。腹筋に力が入る。
ゆっくり、引く。吸いつくように、彼女の中が離さない。奥まで押し込む。きゅっと締まる。
「あ、あっ……奥……」
下から見上げた時の、彼女の胸の揺れ
正常位で、リズムを探る。浅いストロークから、深いストロークへ。彼女の声が、段々と高くなる。
「……騎乗位、いい?」
彼女が言った。俺が下になる。彼女が跨って、腰を下ろす。入る瞬間、下から見上げる視線。
胸が、たぷん、と揺れた。
下から見ると、重みが違う。彼女が、腰を動かし始める。自分で、快楽を探すように。前後に、上下に。濡れた音が、くちゅくちゅと響く。
「気持ちいい……すごい……」
彼女が、前かがみになって、俺の胸に手をつく。乳首が、俺の胸に擦れる。顔が近い。キスする。舌を絡めながら、彼女が腰を振る。
突然、彼女が「待って」と言って、体位を変えた。
四つん這いになって、尻を突き出す。後ろから。
あの時、バーで「鎖骨に弱い」と言ってたのが、この後背位で思い出された。
背中のラインが、美しい。スポンライトみたいに、間接照明が照らしてる。腰を掴む。指が食い込む。
奥まで、一気に。
「あっ……!」
深い。動物的な音。ぱん、ぱん、と肌がぶつかる音。彼女の声が、もう意味不明になってる。「あ、だめ、そこ、奥、もう」
腰が勝手に動く。ペースが上がる。頭の中が白くなる。
「中に出して」と言われた時
「ねえ……」
彼女が、振り返った。髪が乱れて、目が潤んでて、唇が開いてる。
「……中に、出していいよ」
背骨に電流が走った。
「……ゴム、してるけど」
「だめ?……私、イきそうだから」
その言葉で、限界だった。
最後のストローク。奥まで押し付けて、腰を固定する。射精の瞬間。血管が膨れ上がる感覚。ドクドクと、精液が出てくる感覚。頭の中が真っ白になる。
同時に、彼女も。
「イく……イっちゃう……!」
中が、きゅうきゅうと締まる。収縮。波が伝わる。俺の射精と、彼女の絶頂が、重なった。
「……あ」
「……やばい」
二人とも、声が掠れてる。
シーツの上で、彼女の鎖骨にキスをした
崩れ落ちた。
彼女の上に覆いかぶさるまま、力が抜けた。汗だく。背中に汗が伝って、シーツに染みてる。
ゴムの中が、熱い。
彼女の胸が、上下してる。呼吸が荒い。髪が顔に貼り付いてる。それを、俺の手でかき上げた。
「……鎖骨、触られるの弱いんでしょ?」
指で、そっと撫でる。彼女が、びくっと震えた。
「……バレてた」
笑った。二人で。
ベッドの上で、裸のまま、横になった。彼女の肩に手を回す。柔らかい。重みが心地いい。
「……マッチングアプリって、すげえな」
「……何その感想」
「いや、マジで。プロフ写真の45度アングルがなけりゃ、会えなかった」
彼女が、くすくす笑った。
「私も、自然光で頑張ったんだよ。盛れる撮り方、検索して」
「……実物の方が、可愛かった」
黙った。でも、笑ってる。
30分後、シャワーを浴びて、服を着た。駅まで送った。改札で別れる時、彼女が振り返った。
「……また、会いたい」
「ああ」
手を振って、消えた。
指先に、まだ彼女の腰の感触が残ってる
今、ホテルのベッドで、これを書いてる。
帰りのタクシー、指先が震えてた。まだ、彼女の腰を掴んでた手の、感触が残ってる。柔らかくて、熱くて、逃げないように、強く握ってた。
スマホが震えた。
「今日、楽しかった。……また会いたいな」
同じ言葉。返信を打つ。親指が、まだ彼女の肌の感触を覚えてるみたいに、震える。
マッチングアプリ プロフィール写真 盛れる 撮り方テクニック。
あの時、検索して、45度アングルで撮って、よかった。
次は、彼女の部屋に行く約束になってる。彼女の生活空間で、また、あの声を聞く。
シャワー、もう一度浴びよう。まだ、彼女の匂いが、俺の首筋に残ってる。
……もう一度、したくなってきた。
あの夜をきっかけに検索が止まらない
翌日。会社のトイレで、また彼女のことを思い出して、我慢できなくなった。
あの夜の興奮が忘れられなくて、検索してた。マッチングアプリで出会った女との、あんな夜。似たシチュエーションを探してるうちに見つけた。
この作品、彼女に似てた。清楚な見た目で、ベッドの上では豹変する。観ながら、また彼女の声が耳に蘇った。
「……中に、出していいよ」
また、指先が震えてきた。
